皮革は単なる素材ではありません。自明のことですが元をたどれば命であったものです。タンナーたちは水、太陽、風といった自然の力を借りながら、原皮をなめらかな平面に仕上げ、革職人たちはその革を裁断、縫製、時には力や熱をかけて、私たちの生活を彩り助けるためのモノへと作り変えていきます。それは一つ一つの製品に魂を吹き込み、革という素材にまた命を与える仕事です。

100年続く皮と革の仕事

埼玉県草加とその近郊では約100年の間、皮革製造の技術と知識が受け継がれてきました。豊富な地下水が皮革の製造に適していたこと、首都 東京に近く交通の便がよいことから"革の町"として発展してきました。時代の波にさらされながら、変わるモノがあり、変えない仕事もあり、現在の"SOKA LEATHER"が形作られてきました。

昭和10年
草加の豊かな水資源と交通の利便性が皮革加工に適しており、東京から企業が移転してきたことをきっかけに次第に地域に根付いていった
昭和25年
特需景気により皮革産業は戦後初の好況
昭和28年
草加が国内皮革産業のシェア10%を占める
昭和34年
草加の皮革産業の生産量が、全国4位になる
昭和40年代
なめし業者数がピークの60社ほどとなる
平成14年
"そうか革職人会"結成 皮革関連業者は約200社
平成22年
日本エコレザー認定革を使用した"彩鞄"を発表
平成29年
プロダクトブランド "HIKER"を発表
平成30年
草加の皮革産業を"SOKA LEATHER"とし、全国的にPRを展開
令和2年
駆除された野生動物の皮を地域資源として有効活用する"U-TaaaN PROJECT by SOKA LEATHER"(ユーターンプロジェクト)を開始
令和4年
そうか革職人会が制作に携わった"THE LEATHER SCRAP KIMONO"が、世界的な広告賞:第101回ニューヨークADC賞において2部門で受賞
令和5年
草加オリジナル鞣し革"米ぬかなめし"を発表
令和6年
皮から革、革製品への一貫した体制と、取り扱う革の多様性が評価され、"草加"が、日本タンナーズ協会によって、日本皮革四大産地の一つとして認定される

日本四大皮革産地 "草加"

「姫路・たつの」「東京」「和歌山」に並び、草加市は多種多様な皮革の取り扱いと、地域内での一貫生産体制が整う産地として日本タンナーズ協会に認められ、令和6年に日本四大産地のうちの一つとして認定されました。

日本四大皮革産地 草加

"皮"が"革"になるまでに必要なたくさんの工程、草加なら全部あります

皮革は原皮から鞣し加工、最終製品まで細かく見ていくと、100以上の工程があり、様々な企業、職人が手をかけて皮革製品が完成します。草加は、原皮から最終製品までほとんどすべての工程がそろっている全国でも珍しい地域。仕事を請けている先も、扱う革や製品の種類も違うため情報交換がしやすく、みんなで一つのプロダクトやコンセプトアート、ブランドを作る、そんなことができるのも草加ならではなのです。

そうか革職人会

そうか革職人会

平成14年発足。職人同士の連携を活かし販売やイベント、ワークショップを開催。市内小学校で皮革の話をする"革育"や、近隣大学との産学連携でのモノづくりも行っています。

HIKER

HIKER

HIKER(ハイカー)は空間と時間を超え、ずっと人に寄り添うプロダクト。外部クリエイターと、草加の職人の技術によって生まれたブランドです。

米ぬかなめし

米ぬかなめし

草加で生まれた新しい革。米ぬかから採れる油を主ななめし剤として作られています。ヒトと環境にやさしくて強く、独特の手ざわりも自慢の革です。

U-TaaaN PROJECT

U-TaaaN PROJECT

駆除されたシカの皮を鞣し、各地方の活性化を手助けしたいと、始まったプロジェクト。全国からシカ皮を預かって革、革製品にしてお還ししています。

埼玉皮革関連事業協同組合/そうか革職人会/埼玉県皮革産業協議会、その他、各団体の垣根を超えてオール草加で活動。

PROFESSIONALS

草加市吉町

日東皮革(株)

  • タイコ皮製造
  • タンナー

TEL:048-927-3521

埼玉県越谷市新川町

幸革

  • タンナー

TEL:048-987-9231

埼玉県吉川市川藤

満田工業(株)

  • ファーコートリメイク
  • 自社ブランド

TEL:048-982-4898

東京都足立区入谷

(株)ステージ

  • ODM
  • OEM
  • バッグ・小物
  • 小ロット対応
  • 自社ブランド

TEL:03-3855-2516

草加工房:草加市氷川町/神楽坂工房:新宿区赤城下町

アトリエ・エム

  • OEM
  • バッグ・小物
  • 自社ブランド

TEL:048-928-1808(草加工房)/03-6760-7077(神楽坂工房)

草加市柳島町

(有)鬼燈屋

  • OEM
  • 修理

TEL:048-927-9977

草加市谷塚上町

(株)フィリカ

  • バッグ・小物
  • 縫製加工
  • 裁断・漉き

草加市中根

KAWANOBU

  • バッグ・小物
  • ベルト

TEL:090-2757-1424

草加市谷塚上町

マツモト

  • ベルト

TEL:048-928-5437

東京都足立区西新井

(株)アライブ

  • バッグ・小物

TEL:03-6803-1655

埼玉県川口市安行出羽

(株)レファンズ

  • 皮革卸
  • 革衣料製造

TEL:048-296-8223/090-3006-3107

東京都荒川区東日暮里

ungeneral

  • バッグ・小物
  • 製品卸販売

TEL:090-2755-3359

草加市中根

鈴木革工房

  • オーダー
  • 技術指導

TEL:048-936-2267

Q&A

Q

革について知りたいのですが、草加に行けばどんなことがわかりますか?

A

草加市文化会館1階の伝統産業展示室では、皮革がどのようにつくられるか、
加工による表現の違い、様々な動物の革が展示してあります。
月に1回ほど、ワークショップを開催していますので革職人に色々聞くことができます。

Q

皮革を作る工場は見学することができますか?

A

皮革工場には大きな機械や車両が動いていて危険が伴う場合があることから、通常一般公開はされておりませんが、SOKA LEATHER公式YouTube動画で皮革の製造現場の様子をご覧いただくことができます。
https://www.youtube.com/@sokaleather

Q

希望の品物をオーダーで製作してもらうことはできますか?

A

それぞれの工場で得意な分野がありますので、まずはご相談ください。
どこに相談するか迷った場合は、お気軽に下記問い合わせ先までご連絡ください。

Q

革職人になるにはどうしたらよいですか?

A

まずは是非、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
草加の職人が丁寧に皮革のことをお教えいたします。

サポート

草加市
自治文化部 産業振興課

〒340-8550
埼玉県草加市高砂1-1-1
tel 048-922-3477(直通)
fax 048-922-3406

https://www.city.soka.saitama.jp

問い合わせ先

LEATHER TOWN SOKA
Project team

〒340-0005
埼玉県草加市中根1-14-1 河合産業株式会社内
tel 048-936-2267
fax 048-936-2308

http://soka-leather.jp

SOKA LEATHER